世界の金融機関のサブプライム関連損失は40兆円

米大手証券リーマン・ブラザーズは信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題をきっかけとした金融資産価格の下落で、世界の金融機関の損失が今年末までに4000億ドル(約40兆円)に達するとの試算をまとめた。6000億〜1兆2000億ドルに達するとの一部観測は現実的でないとしたが、金融市場の回復は来年にずれ込むとの見方を示した。

 正確にはサブプライムローン問題に端を発した金融資産の崩落に伴う損失というべきなのだろうが、まあ、簡単にサブプライム関連損失ということにして、それが約40兆円に達するという見通し。上期で決着などという問題ではなく、やはり来年まで引きずる問題なんだなあ。デリバティブなどによって金融商品の生態系が複雑化しているだけに、バタフライ・エフェクトではないけど、どこまで連鎖が波及するのか、まだ読み切れないんだなあ。
 で、邦銀のサブプライム関連損失の現状は・・・

大手銀行6グループの2008年3月期決算は合計の連結純利益が1兆5000億円規模と、前年比4割超の大幅減益になったもようだ。純利益は3年ぶりの低水準。米国の信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)関連の損失が7000億-8000億円に達し、貸し出しなどの本業も低迷した。06年3月期の過去最高益から、2期連続の減益に落ち込む。

 ここで落ち着くのかどうか、まだ、わからないなあ。日本の金融だけ別の生態系にあるわけではないから。世界の金融機関にクレジット・クランチの危険性があると言うことは、不動産投資やM&Aの資金源が細ってくると言うことだからなあ。