金融不安がドル不安を加速させる

米市場を震源地にした金融不安のうねりは日に日に強まり、18日の東京市場では日経平均が一時、前日比400円を超す下落となった。中でも注目されるのは金価格の急騰だ。安全資産への逃避という「教科書的な」解釈がある一方で、これからどの程度の公的資金が必要なのか全く不透明な米国の財政事情や、米国債の信認に対する警鐘との見方も急浮上している。

 再び世界のマネーは金に向かっていった。莫大な公的支援が米国の財政に対する不安、米国債に対する不安、ドルに対する不安と、不安の連鎖を生み出し、ついに金へと資金の流れを変えてしまうのかしら。日本も、中国も、世界中のマネーが米国経済を支えてきた構図が崩れてしまうのだろうか。