青野慶久「ちょいデキ!」

ちょいデキ! (文春新書)

ちょいデキ! (文春新書)

 サイボウズ社長の青野慶久氏の「ちょっとデキル人」の仕事術。この「チョイでき」というところが面白い。例えば、言いたいことを我慢しないための方法。

 松下幸之助さんの言葉で、素敵な言葉があるのでご紹介します。
 「礼儀正しく、誠実に、相手を尊重するのであれば、言いたいことを言うべきだ」

 確かに、役に立ちそう。ちょいデキの人にとって、上手いトークの秘訣は「話すことをあきらめる」ことで、「聞く」ことだというのも、なるほど。こんな話も

 誇張表現をしても、相手には不安感しか伝わりません。ネガティブな人だと思われてしまうかもしれません。
 こういう誇張表現が口から出ようとしたら、自分にブレーキをかけてください。まずは「絶対」「最低」「最悪」の三つです。女子高校生の間では一般的に使われているこれらの言葉を、社会人の私たちは放棄するのです。

 「最低の人間」「絶対に許さない」を乱発した鳩山総務大臣に聞かせたいなあ。このほか、
○メモについては、大学ノートも、ポストイットも身につかず、結局、手帳と携帯メールに落ち着いたという。手帳は「ほぼ日手帳」にメモを一本化し、あとは、アイデアも、To Doも携帯メールで自分のアドレスに送るという。これも「チョイでき」風に役に立つ。
○本は全部、読む必要がなく、ばらばらめくって、惹かれたところを読めばいい。
○英語は、面白い小説を原書で読む方式。
○テレビはHDDレコーダー、映画はDVDの自宅郵送型レンタル。
○ネットサーフィンの誘惑は断つ(確かに時間を知らず知らずのうちに浪費してしまうということでは、最近はこれがテレビ以上の誘惑かも)。
○名刺は時系列で保存し、3年たって接点のなかった人の名刺は捨てる。
 で、サイボウズマーケティング7カ条は

 1.すべては顧客を中心に、シンプルに考えよ
 2.顧客と長いつき合いを!
 3.顧客に教えてもらえ
 4.まず、目の前の客を喜ばせよ
 5.目立て!
 6.ITを研究し、大衆化せよ
 7.データ狂になれ

 最後に「若いビジネスパーソンに薦める5冊」は、こんな本だった。

論理アタマのつくり方―思考回路をクリアにする

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コトラーのマーケティング入門

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  • 作者: フィリップコトラー,ゲイリーアームストロング,恩蔵直人,Philip Kotler,Gary Armstrong,月谷真紀
  • 出版社/メーカー: ピアソンエデュケーション
  • 発売日: 2000/04
  • メディア: 単行本
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ビジョナリー・カンパニー 2 - 飛躍の法則

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 松下幸之助絡みが2冊ある。青野氏は松下電工出身だが、幸之助モノを真剣に読み始めたのは、サイボウズを起業してからだという。