太田光「マボロシの鳥」

マボロシの鳥

マボロシの鳥

 爆笑問題太田光、初の小説集。言葉には、話し言葉と書き言葉があるが、太田は話し言葉の人だなあ。書き言葉には今ひとつ乗り切れなかった。話し言葉の輝きが書き言葉には感じられなかった。読みながら、改めて星新一のすごさがわかる。簡潔な言葉で自分の世界を組み立てて、抽象から社会や人生を描いてみせた。太田光にしても、水嶋ヒロにしても、最も影響を受けた作家は星新一なのだろうか。そんなこんなで飛ばし読み。2作目に期待。