ＢＳ世界のドキュメンタリー「モンタナ州 女子高生バスケ」とバスケ映画のオススメ２本

アメリカのモンタナ州。元気のない過疎の町で、その憂うつを吹き飛ばすようにバスケットボールに青春を燃やす女子高生たちがいる。５つの小さな町でそれぞれのチームに密着。多感な高校生は、人材不足・資金難・人種の壁にもがき、家族との関係に悩みながらも、町の期待を背負って州大会での優勝を目指す。モンタナ州出身のＮＢＡ名監督フィル・ジャクソンも登場する。前編は地区大会の闘いを追い、州大会進出までを描く。

　モンタナ州の高校・女子バスケットボール部５チームをとりあげ、女子バスケットボールの歴史とモンタナ州の過疎化、地域の衰退、ネイティブ・アメリカンが抱える問題（モンタナには居留地がある）などを描く。５チームをとりあげ、地域や人種の問題まで内容を盛り込みすぎたために、やや散漫なドキュメンタリーになってしまった。。米国の過疎化もすさまじいものがある。娯楽は週末の高校バスケットボールの試合ぐらいで、それだけに選手にもプレッシャーがかかる。小さな町で、選手も少ないが、なぜか登場する選手は美人が多かった。そういう土地柄なのだろうか。
　高校バスケットボールをとりあげた映画には、ドラマでも、ドキュメンタリーでも傑作が多い。ドラマで言えば、このドキュメンタリーでとりあげられたような田舎の高校チームを描くジーン・ハックマン、バーバラ・ハーシー、デニス・ホッパー主演の「勝利への旅立ち」がある。この舞台は、インディアナ州だった。一方、ドキュメンタリーといえば、「フープ・ドリームス」が圧倒的。シカゴのスラム街で育った２人の黒人バスケ少年の高校入学から卒業までを追う。事実は小説より奇なりの劇的な幕切れ。この２本は絶対のオススメ。で、マンガだと日本の「スラムダンク」になるんだろうか。