サウジが軍事支援したばかりのバーレーンで、治安部隊がデモ隊にゴム弾を発射。死者も。

バーレーン南部の町シトラで15日、同国の治安部隊がデモ隊に向けて催涙ガスとゴム弾を発射し、デモ隊の少なくとも2人が死亡、150人あまりが負傷した。現場にいた医療関係者が明らかにした。医療関係者は、治安部隊が負傷者を運ぶ救急車にまで発砲してきたと話している。これに先立つ14日にはサウジアラビア軍などから成る湾岸協力会議(GCC)の部隊がバーレーン入りしているが、シトラでの衝突にGCCの部隊がかかわったとの情報は入っていない。

 サウジアラビアを中心とした湾岸協力会議が軍事支援に乗り出したばかりのバーレーンで、治安部隊がデモ隊にゴム弾を発射。ご無断とはいっても、死者も出ているぐらいの威力があるから、CNNは見出しで「発砲」という表現を使っているのだろうか。リビアほどではないが、サウジ、バーレーンなどの強権国家も、チュニジア、エジプトのようなことは起こさせないという堅い決意を持っているのだろうか。抑えつければ、抑えつけるほど、暴力の連鎖が起き、より大きな混乱のエネルギーが蓄積されていくように思える。湾岸情勢も油田できない。

ブッシュの野望 サウジの陰謀―石油・権力・テロリズム

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