東日本大震災で菅内閣の支持率がアップ。危機の定石。勘違いが怖い...

フジテレビ系「新報道2001」が、東日本大震災後の17日に首都圏で実施した世論調査で、菅直人内閣の支持率が35・6%となり前回(3日実施)の24%から11・6ポイント上昇した。一方、放射能漏れを起こした福島第1原発への政府対応では過半数が「適切ではない」と批判。次期衆院選の投票先で、民主党は11%と政権発足後最低を更新した。民主党の退潮傾向は変わっていないようだ。調査は首都圏の男女500人に電話で実施した。福島原発への対応では「適切に対処しているとは思わない」が52・6%、「適切に対処している」は41・6%だった。

 危機の時にリーダーの支持率が上がる。これは国として健全な反応。しかし、これで「危機を政局に使う」というような勘違いを起こさないで欲しいなあ。この時期の世論調査が適切かどうかもわからない。いまは支持するとしか言えない時期だから。自分だって、いま聞かれれば、支持するとしか言えないだろうなあ。だいたい、震災や原発事故にどのように対応していたのか、情報はほとんどないのだろうから、評価のしようがない。
 一方で、こうした状況にあっても、支持率は上がっても、3分の1ちょっとという意地悪な言い方もできるけど...。まあ、いまはリーダーのもとにまとまる時期。批判の時ではない。しかし、それにしては、自民党の谷垣総裁を突然、内閣に入れようとしたり、お友達を内閣参与にしたり、指導者としての資質にツッコミを入れたくなるような話が次々と出てくる。もっと落ち着いて欲しい。そして私心を捨てて欲しい。

危機の宰相 (文春文庫)

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