福島第一原発事故、2号機の水たまりに高濃度の放射能。ということは、どこか破損している?

深刻な状態が続いている福島第一原子力発電所で、2号機のタービンがある建物の水たまりから、運転中の原子炉の水のおよそ1000万倍という高い濃度の放射性物質が検出されたことが分かりました。これは1号機、3号機で検出されたおよそ1000倍の濃度で、東京電力は、原子炉から放射性物質が漏れ出したものとみて、流れ出た経路の特定を急いでいます。(略)東京電力は、震災の発生当時、同じく運転中だった2号機の建物に出来た水たまりも調査したところ、1cc当たり29億ベクレルと、1号機、3号機のおよそ1000倍、運転中の原子炉の水のおよそ1000万倍という高い濃度の放射性物質が検出されたということです。

 誤算に次ぐ誤算の福島第一原発事故だが、大丈夫、大丈夫といっているうちに、2号機の水たまりで高濃度の放射能が検出される。これはもう冷却水が漏れているという話ではなくて、原子炉のどこかが破損しているといういことだろうか。原因がわからないらしいところが、また嫌な話。復旧まで、まだまだ時間がかかりそうなのだなあ。その間、放射能が撒き散らされるのがまた嫌らしいなあ。
★2号機の水たまり、高い放射線量 1000ミリシーベルト以上:日本経済新聞 => http://t.co/LbhGRQ5
★“水たまり 原因の究明急ぐ” NHKニュース => http://t.co/JlsJoAK
★高放射線対応で作業遅れの懸念 NHKニュース => http://t.co/gnkZsqE
【3月28日追記】
 27日の夜から測定に間違いがあると騒ぎ始め、起きてみたら...

東京電力の福島第1原子力発電所をめぐり測定値などが27日、混乱した。東電は同日昼、発電所2号機のタービン建屋地下の水たまりで通常運転の原子炉の水の1000万倍の高濃度のヨウ素134が検出されたと発表した。ところが余りにも高い値だったため午後に再測定を実施。28日未明になって「放射性物質セシウム134などで、濃度は合計で約10万倍」と修正した。ヨウ素134は検出されなかった。

 「なーんだ。1000万倍じゃなくて10万倍だったんだあ、よかったあ」とはならないなあ。どちらにせよ高濃度だし、ヨウ素ではなくて、セシウムって、どっちがダメージが少ないのか、わからない。原子炉か、原子炉格納容器か、何だかわからないが、どこかに損傷があるのではないか、ということはあまり変わりがないような気がする。それよりも測定システムって、ずいぶん不安定なんだな...。現代はセンサー技術が発展しているように思えるが、リアルタイムで測定出来るわけでもないのか...。

改訂版 これから起こる原発事故〜原発問題の専門家から警告 (別冊宝島) (別冊宝島1469)

改訂版 これから起こる原発事故〜原発問題の専門家から警告 (別冊宝島) (別冊宝島1469)