福島第一原発事故余波。ドイツの州議会選挙で「緑の党」が躍進

ドイツのメルケル保守中道政権が「今年の最重要選挙」と位置付ける南西部バーデン・ビュルテンベルク州の州議会選挙の投票が27日、行われた。投票終了直後に公表された主要テレビの出口調査では、メルケル首相率いるキリスト教民主同盟(CDU)など与党側が敗北を喫し、反原発を掲げる90年連合・緑の党は前回選挙の議席から約2倍に躍進するなど野党側が優勢となった。選挙期間中に福島第1原発の事故が発生、州内に4基の原発があることから、エネルギー政策が最大の争点となった。同州はCDUが、1953年から政権を担っている同党の牙城。

 福島第一原発の事故は、日本だけでなく、海外諸国の政治構造も変えていくのかもしれない。ドイツで緑の党が復活。地球温暖化、中東の政情不安、中国、インドをはじめとした新興国の急成長によるエネルギー不足が絡み合って「原発ルネッサンス」といわれる原子力の復活が話題になっていたが、今回の事故をきっかけにメリットよりも破局的なデメリットのほうが注視され、緑の党が蘇ることになってきたんだなあ。これはドイツだけではとどまらないかもしれない。
 緑の党の話とは関係ないが、グリーンピース福島原発周辺で独自に放射線の測定調査を始めた。この結果も注目かもしれない。
★独自の専門家チーム、福島県放射線調査を開始 | 国際環境NGOグリーンピース => http://t.co/5W1CFeJ

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