福島原発事故、東電が行程表。要するに、年内は放射線との戦いが続く?

東京電力は17日、放射性物質の漏洩が続き深刻な事態に陥っている福島第1原子力発電所の事故収束に向けた復旧作業の工程表を発表した。6-9カ月で原子炉を安全な「冷温停止状態」とし、原子炉建屋をカバーなどで遮蔽することを当面の目標と位置付けた。東電は事故収束のための課題を(1)原子炉と使用済み燃料プールの冷却(2)放射性物質が含まれた汚染水のとじ込め・処理と大気・土壌中の放射性物質の抑制(3)避難指示区域などの放射線量の測定と低減――に分類。それぞれを3カ月程度での目標達成を目指す「ステップ1」と、それが終了した後に3?6カ月での解決を目指す「ステップ2」に区分けし、作業を進めることにした。

 まるでバブル崩壊後の日本経済のように、この原発事故も墜落はしないものの、ダラダラとダッチロールが続くのだろうか。今度は、既に1カ月以上も避難を強いられている人達がいることを考えると、事態は深刻だ。もう4月も中旬なのだから、事故を起こした原子炉をとりあえず安全な状態に持っていくまでに年内いっぱいかかるということだろうか。この時間軸で考えなければならないのだったら、周辺住民の生活保障を早急に進めないといけないんだが、東電と菅政権はまたまた駆け引きに終始するのだろうか。

新版 原発のどこが危険か 世界の事故と福島原発 (朝日選書)

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