データセンターに輪番で自家発電案...。東電管内のDCに安心して任せられる? ちょっと怖い?

政府の今夏に向けた電力需給対策で関東・東北地方の大量に電力を消費する事業所はピーク時の最大使用電力を25%削減することを求められる。企業の情報処理を引き受けるデータセンター(DC)はノンストップが至上命題だ。サーバーを稼働させ続けるため、DC運営各社が日替わりで自家発電設備を稼働させることで、業界全体として日々の使用電力を抑える対策も浮上してきた。

 電力削減。データセンターも例外ではないのか。輪番制で自家発電を稼動させる。怖いなあ。以前、停電事故の際に、自家発電がうまく作動しなかったデータセンターがあった。自家発電に切り替える訓練の時も、データセンターにはシスタム担当者を派遣して準備しておかないと怖い。うまく行って当たり前とはいっても、現実には切替時に事故が起きるかどうか、わからないから。自家発電の燃料代も大変だが、それ以上に、動いて当たり前、止まれば社内外から罵詈雑言を浴びるシステム担当者にとっては非日常的なことをするリスクは死ぬほど怖い。
システムはなぜダウンするのか こう考えると、ウェブサービスをしている会社など、サーバーが生命のところは、東電・東北電管内以外のデータセンターに拠点を移すことを考えるんだろうな。東京と大阪にサーバーを持って、東京をメーン、大阪を非常用のミラーにしていたところは、大阪をメーン、東京をミラーにすることが必要になるかもしれない。そうなれば、ウェブサービスのシステム要員は大阪へ引っ越しだろうな。ウェブ部門も一緒に移転。電力不足が1年、2年の話となるならば、思い切る必要があるなあ。
 一方、自前のサーバーをやめて、クラウドに任せるところも出てくるだろう。それもアマゾンだったり、グーグルだったり、海外系のIT企業を利用するところも増えてくるかも。ともあれ、自家発電の稼働とか、不確定要因があるようだと、東京のデータセンターを使うのは怖いと思うんじゃないだろうか。システム担当の責任者は、6月までの2ヵ月を、輪番自家発電の訓練のために費やすのか、それとも、データセンターの移動を考えるのか、決断を迫れるのだろうか。まあ、サーバーの移転も簡単にはできないから、移せてもクリティカルな業務のサーバーだけかなあ。

データセンター完全ガイド 2011冬号 (インプレスムック)

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