「蜘蛛の糸」を映画化? しかも、平幹二朗主演? うーん。製作意図が読めない

芥川龍之介の代表作「蜘蛛(くも)の糸」が映画化され、俳優の平幹二朗(77)が主演する。同作の映像化は初めてで、平のスクリーン主演は1977年の「錆(さ)びた炎」以来34年ぶり。太宰治の「斜陽」や幸田露伴の「五重塔」など数多くの文芸作品を手掛けてきた秋原正俊監督がメガホンを取る。10月公開予定。

 舞台ならば、わかるのだが、「蜘蛛の糸」を映画にする? 斬新な映画になるか、しょぼいSFXの映画になるか、どちらか、だろうなあ。地獄をどう映像化するのだろう。シュールでアートな世界か、陳腐な紙芝居の地獄図か、どちらかだろうなあ。しかも、主演が平幹二朗。いい役者さんで、好きだけど、主人公のカンダタを演じる? カンダタは老人だったという設定? 蜘蛛の糸を登れば、助かるという設定自体が残酷なシチュエーションのようになってしまいそうな...。頑丈なロープだったとしても、登ること自体がサスペンスになってしまう。蜘蛛の糸だろうと、ザイルだろうと関係ないみたいな...。しかし、どこが出資しているのだろう。すごいなあ。どんな映画になるのだろう。

蜘蛛の糸・杜子春 (新潮文庫)

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