和牛オーナー制度の安愚楽牧場が民事再生法申請。これも原発事故の被害者?

 「和牛オーナー」制度で出資する会員を集めていた「安愚楽(あぐら)牧場」(栃木県那須塩原市)が、9日に東京地裁民事再生法の適用を申請し、財産保全命令を受けたことが10日、分かった。3月末時点の負債総額は619億8705万円。同社の代理人弁護士事務所によると、オーナー数は約7万人に上るという。東京商工リサーチ宇都宮支店によると、同社は全国40カ所の自社牧場と338カ所の預託牧場を持ち、黒毛和牛の牧場としては国内最大規模。「和牛オーナー」となる個人会員から出資を募って繁殖牛を購入、生まれた子牛の売却益を配当金とする方式で資金調達し、今年3月期の売上高は1027億円を計上していた。

 和牛オーナー制度というのは、そんなにうまく回るものか、と思うようなイメージがあったのだが、そのなかでも順調に回っているといわれていた安愚楽牧場民事再生法を申請。福島原発事故の影響で和牛の需要が落ちたり、価格が下落したり、オーナーの解約が増えたり、ということがあったというから、これも原発事故の被害者ということなのだろうか。それとも、畜産で高利回りという、なかなか難しそうな投資システムに原発事故が最後の一撃を与えたということだろうか。しかし、原発事故は罪作り。こうした2次被害、3次被害のような例も加えると、どこまで被害が及ぶのか、いまだにわからない。
安愚楽牧場が再生法を申請 「原発事故後に解約増えた」 - 朝日新聞 => http://bit.ly/pkSDFN