全米オープンテニス、錦織がフルセットの末、ラオニッチを下し、8強入り

全米オープンテニス第8日は1日、ニューヨークのビリー・ジーン・キング・ナショナル・テニスセンターで行われ、第10シードの錦織圭(24=日清食品)は男子シングルス4回戦で第5シードのミロシュ・ラオニッチ(23=カナダ)をフルセットの激闘の末に4―6、7―6、6―7、7―5、6―4で下し、初の準々決勝進出を果たした。日本男子の8強入りは1922年の清水善造以来92年ぶり。

 1−1で迎えた第3セット、錦織が優勢で何度かゲームを奪うチャンスがありながら、いま一歩及ばず、タイブレークの末、ラオニッチにセットを奪われた時は、もはや、ここまでかと思った。しかし、マイケル・チャンをコーチに迎えた今年の錦織は違った。第4セットを奪ってタイに持ち込み、第5セットでは、長時間の試合にもかかわらず、かえって調子が上がって、余裕をもって勝利。逆転勝ちしてしまった。現地時間では午前2時を回る大激戦を制した。強くなったなあ。特にメンタルかも。体調もとりあえずは良さそうだし。次は全豪王者のバブリンカが相手だが、どうだろう。調子が上がってきているから、このまま走りきってくれるだろうか。それまでの体調不調で事前の期待値が低かっただけに、錦織の大活躍はサプライズだけど、ようやく実力が発揮できてきたということか。あるいは、スタンドにマイケル・チャンがいると、気合が入るのだろうか。

錦織 圭 フィフティーン・ラブ

錦織 圭 フィフティーン・ラブ