紀田順一郎『蔵書一代』を読む
- 作者: 紀田順一郎
- 出版社/メーカー: 松籟社
- 発売日: 2017/07/01
- メディア: 単行本
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目次で内容をみると、こんな感じ。
序 章 <永訣の朝>
第 I 章 文化的変容と個人蔵書の受難
第 II章 日本人の蔵書志向
第III章 蔵書を守っと人々
第IV章 蔵書維持の困難性
高齢になると、本を維持していくのは難しい。その人にとって、どんなに系統だった本の収集でも、残された者には意味がないことも少なくない。古書店もビジネスだから、いま売れるものしか興味がない。紀田氏自身の蔵書遍歴を読んでいると、少子高齢化社会は本を殺していくのだなあ、とも考えてしまう。自分は蔵書家じゃないけど、いろいろと考えされらます。図書館って本当に大切なんだなあ。いま眼の前にいる住民のサービスだけじゃなくて、本当は未来の住民、市民たちのことも考えて、図書館の機能を考えていかなければいけないんだけど、貧すれば鈍すると言うか、いまの日本の営利・効率優先の現状では、公立はもちろん、大学でも知の保管庫としての役割をまっとうすることは難しいんだなあ。