人間はなんでも色分け、分類が好き。アメリカに対しても「親米」「反米」と分けたがる。「親米」がさらに突き進んで、なんでも米国のいう、なすことは正しいと神聖視するような人たちは「排米」派とでもいうのだろうか。米国で日本に通じた人は「知日」派というが、「知米」派とあまり聞かない。
で、面白いなと思ったのは昔、知り合いから見せてもらって読んだ毎日新聞労働組合の機関紙「奔流」(2016年4月27日号)に載っていた「自衛隊って『戦場』に行くの?」というシンポジウムでの井上達夫氏の言葉。
私は集団的自衛権行使に反対する時に、反米ではないけれど警米。米国という国の危険性を警戒せよ、と。警中、警露であるのと同じ。今みたいなISがごちゃごしゃしている のを作った責任は誰にあるか、問わなければならない。
「警米」。これはぴったり来る。トランプ政権になってから、この言葉の意味は重みをましてきている感じだなあ。米国は好きだけど、政治、経済の世界、特に外交となると、自分の気持は「警米」が正しいかも。まあ、米国だけでなく、どこの国に対しても、その国の危険性に対しては同じだけど。でも、この言葉、マイナーなようだな。トランプ時代に受けていいと思うけど。
リベラルのことは嫌いでも、リベラリズムは嫌いにならないでください--井上達夫の法哲学入門
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