民主党は新代表に海江田万里氏。安倍新首相と経済論戦をするのかな

民主党は25日午後の両院議員総会で、新代表に海江田万里経済産業相(63)を選出した。投票は党所属国会議員145人(衆院57人、参院88人)によって行われ、海江田氏が90票を獲得し、対立候補馬淵澄夫政調会長代理(52)の54票を上回った。無効票が1票あった。

 民主党は、海江田万里・新代表。野田、岡田体制への反発が強いのだろうか。それで、参院選の顔が海江田、輿石だとすると、これはなかなか...。そして、海江田新代表は経済に強いというイメージがあるのだが...

経済政策をめぐり、海江田氏は自民党安倍晋三総裁が掲げた大胆な金融緩和を批判。自民党との明確な対立軸を打ち出し、論戦を挑む考えだ。

 経済で論戦を挑むのかあ。そして金融緩和と財政刺激でデフレ脱却という安倍氏の主張と対決するのか。しかし、安倍氏の主張は既に10年以上前からクルーグマンはじめ、経済学者が主張し、FRBバーナンキ議長の思想も行動もこれに近い。メディアは「アベノミクス」とか名付けているけど、昔からありながら、日銀などの抵抗もあり、採用されなかった政策。そして反対派が説得力を失うのは、そちら側の政策が20年たっても効果を上げていないこと。
クルーグマン教授の<ニッポン>経済入門 まずデフレをとめよ さっさと不況を終わらせろ 自民党民主党の経済政策論争はいいことだが、今回の場合、攻撃する側の民主党政権下の3年間の経済・金融政策の効果はどうだったかという話になるし、さらにマクロ経済学をベースにした論争になるので、一般にはわかりづらいところもあり、参院選対策になるのかどうか。加えて、今までインフレ・ターゲット政策に最も反対していた日銀が早くも転向してしまった気配もあり、海江田新代表、孤軍奮闘になるかも。
 実際、今まで最も必要とされていた「インフレ期待」(ということは「円安期待」にもつながるのだが)がマーケットには出来始めている気配もあり、株高・円安だけで企業の気分は変わってくるところもあるため、経済論争には厳しいものがありそうだなあ。筋論から言ったら、金融政策や財政政策の規律は重要だから、安倍次期首相の制作に対する反論は展開しやすいけど。ただ、問題は現在の日本が「流動性の罠」に陥り、デフレ・スパイラルから抜け出せない危機にあり、その危機を突破する緊急事態対応の政策を展開する必要があるかどうかなのだけど。まあ「ある」というのが大方の見方だと思うし、だからマーケットも好感しているのだと思うけど(マーケットは、危機対応だろうが、なんだろうが、ジャブジャブの金融相場になればいいと思っているのかもしれないけど)。
 ともあれ、民主党も海江田さんも大変そうです。
★民主 幹事長に細野氏起用へ NHKニュース => http://bit.ly/TUMdXQ
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