- 作者: オクターヴ・オブリ,大塚幸男
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1983/09/16
- メディア: 文庫
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戦争においては、天才とは事実の中で思索することである。
なるほどねえ。
軍学とは与えられた諸地点にどれくらいの兵力を投入するかを計算することである。
このあたり、経営と変わらないなあ。リソースをどれだけ投入するかだよねえ。
戦争においては、いたずらに多くの人間がいたからといって何にもならない。一人の人間こそすべてである。
これもねえ。戦争だけではなくて、経営でも、スポーツでも同じかも。
指揮をするすべを知るためには、服従するすべを知らなければならない、という。四十年間服従することだけしか知らなかった者はもはや指揮能力はないと私は思う。
このあたりはリーダー論だけど、納得してしまうところはあるなあ。
六十歳を越した将軍はもはやあってはなるまい。六十歳を越した将軍たちは、名誉ではあるが何もすることのない地位を与えるべきであろう。
これは“老害論”だなあ。ナポレオンの時代から、その問題はあったのだ。
作戦計画を立てることは誰にもできる。しかし戦争をすることのできる者は少ない。なぜなら出来事と情況に応じて行動できるのは真の軍事的天才でなければできないことだからである。最上の戦術家も将軍としては凡庸であったのはそのためである。
これも納得。会社も同じだなあ。考えることと実行することの間には深い谷があるのだ。
戦争会議を重ねすぎると、いつの時代にも起こったことが起こる。すなわち、ついには最悪の策が採られるということである。最悪の策とは、戦争においては、ほとんど常に最も臆病な策である。
経営も一緒。ホント現代の会社にも通用する言葉が多い。
最良の兵隊とは闘う兵隊よりもむしろ歩く兵隊である。
オシムの言葉かと思ってしまった。同じだな。これにはダメ押しがあって
兵隊たる者の第一の特質は疲労に耐えて常に動じないことである。武勇は第二の特質にすぎない。
本当の勇者は静かな人なんだよなあ。きっと。
最大の危険は勝利の瞬間にある。
勝って兜の緒を締めよは古今東西、変わらぬ鉄則なんだな。
華々しい勝利から没落への距離はただ一歩にすぎない。私は、最も重要な情況において、どんな大きな事件もほんのちょっととしたことで常に決まるのも見てきた。
ナポレオンが言うと、重みがあるなあ。実感が入っている。
愚人は過去を、賢人は現在を、狂人は未来を語る。
なるほどねえ。うまいことを言うなあ。
君の世紀の思想の先頭に立って歩いてみ給え。それらの思想は君に従い、君を支持するであろう。
孫正義氏とインターネットの関係かしら。時代の思想と併走する者が勝利するわけね。ともあれ、ナポレオン言行録。いまに生きる言葉が多い。この本、大塚幸男氏の訳でした。