「清須会議」を見て

 三谷幸喜の原作の方を先に読んで、面白かったのだが、映画も楽しめた。大泉洋豊臣秀吉役所広司柴田勝家小日向文世丹羽長秀など、みんな役に合っている。大泉洋の秀吉は、はまっている。政治というのはドラマであり、人間喜劇だなあ。昔、ユダヤ人問題の最終的解決(絶滅計画)を決定したナチスドイツ0のヴァンゼー会議を実際の議事録をもとにドラマ化した海外映画(テレビ?)があったが、途中に休憩時間には世間話をしたり、静かで日常的な風景の中で、殺戮計画を官僚的、事務的にたんたんと議論していく様子ががかえって恐ろしかった。あのドラマを見た時も感じたが、重大な政治的な決定をした会議はどれもドラマになるのだなあ、と改めて思う。NHKの「軍師官兵衛」は、清須会議をあっさりと描いていた。こちらは清須会議よりも、そのあとの権力に狂っていく秀吉の方に作者の関心があったのかな。
 ちょっと臭いところのある三谷幸喜の映画としては、臭みが少なく、好きな映画の部類。秀吉の正室の寧役の中谷美紀がオテモヤンみたいな感じで演じていた。
三谷幸喜『清須会議』を読んで - やぶしらず通信 yabuDK note
Wannsee Conference [VHS] [Import]

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 昔見た「ヴァンゼー会議」は、このビデオかな。