ところで、「ヤクザ・オリンピック」疑惑はどうなったのだろう? JOCが調査すると言ってから、4カ月余り

 この記事が朝日新聞のサイトに出たのが、4月28日。

日本オリンピック委員会(JOC)は、田中英寿副会長(日大理事長)が反社会的勢力と関係があると海外メディアに報じられたことについて、外部に委託して調査することを28日の常務理事会で決めた。この問題は24日の衆院文部科学委員会でも採り上げられ、文科省はJOCに事実関係の解明を求めている。

 JOCの副会長氏が山口組住吉会の幹部と一緒にいる写真が海外のメディアに掲載された事件。副会長は写真は捏造で事実無根と言っているんだが、委員会としては調査することにしたわけ。それから4カ月余り。どうなったんだろう。途中、ゴールデンウィークも、夏休みもありましたし...という話なんだろうか。7月にはJOCの役員の改選があり、問題の副会長は再任されているが、問題はなかったということなんだろうか。ニュースを検索しても調査結果が見えないけど...。
 この4月余りの間に、新国立競技場は巨額の建設費問題で設計は白紙に戻され、五輪エンブレムにも疑惑が持ち上がり吹き飛んだ。それでもパクリじゃないと主張する専門家の方々は今もいるようだが、オリジナリティがないことは疑問の余地がないような気がするけど...。日本のデザイン力のレベル低下の象徴のようになってしまって、オリジナルと言い張るほど情けない。ともあれ、もともと利権目当ての匂いがプンプンするといわれていた東京五輪2020誘致、ボロボロの様相を呈してきている。そのドサクサに紛れて、JOCは、みんながこの反社問題を忘れるのを待っているんだろうか。
 一方、同席しているといわれていた山口組のほうも激動期を迎えている。問題の写真に登場していたのは、司忍組長だが、山健組など神戸系の反・司組長系の方々が脱退、分離してしまった。「神戸山口組」を名乗るという説もあり、住吉会の幹部の方が離脱した山健組の事務所を訪問したというニュースも。で、JOCの副会長氏、住吉会の方と同席していた写真もある。これらの写真が本物だったとすると、どっちとどうお付き合いしていくのか、オリンピックどころではなかったりして...。事実無根の捏造写真だったら、杞憂ですが...。ともあれ、この問題が東京五輪2020をめぐる3番目のスキャンダルになるのだろうか。オリンピック委員会は何をやっているのだろう。外部への委託調査は進んでいるのだろうか。あ、まだ委託していませんでした、とかなっていたりして....。追っているメディアはあるのかな。
 で、一説には、欧米系のメディアは、オリンピックの準備は順調などといったニュースには反応しないで、新国立競技場の設計白紙とか、五輪エンブレムは盗作か、などといったネガティブなスキャンダルとなると、興奮気味なのだという。まあ、そっちのほうがニュース価値は大きいのだろうけど、そうなると、海外メディアの次のターゲットは、このヤクザ・オリンピック疑惑なのだろうか。
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東京オリンピック2020はヤクザ・オリンピックになるんじゃね、という声が海外で出ているのだとか - やぶしらず通信 2015年4月25日