「インターステラー」

 滅亡寸前の地球から人類が移住するのに適した星を見つけるために惑星間航行に出る宇宙飛行士たちの物語。「メメント」「インセプション」や「ダークナイト」シリーズのクリストファー・ノーラン監督の映画とあって、興味はあったのだが、主演のマシュー・マコノヒーは苦手な役者さんで、さらに宇宙モノかと思って何となく見逃していたのを、WOWOWで見た(録画しておいたのを見た)。
 正直、あまり期待していなかったのだが、意外と面白かった。相対性理論など、ノーランらしくディテールに凝っているし、映像も斬新。最後のエピソードは蛇足だと思うが、「ダークナイト」シリーズのアン・ハサウェイマイケル・ケインに加え、マット・デイモンジェシカ・チャステインと役者も揃っていて楽しめた。クリストファー・ノーランの映画は人によって好き嫌いがはっきりするみたいだが、私は好きです。多少のアラは許せます。
 それにしても、創造性豊かな映像作家にとっては、やはり宇宙を舞台にしたSF映画は、一度はやってみたいテーマなのだろうか。どこか、スタンリー・キューブリックの「2001年 宇宙の旅」に対する挑戦みたいな感じもする。しかし、「2001年宇宙の旅」が製作されたのは1968年。半世紀近く前になるわけだから、あの映画を生み出したキューブリックが、どんだけすごい才能を持っていた監督だったのか、と改めて思う。