黒川紀章氏、逝く

日本の代表的な建築家として国際的に活躍した黒川紀章(くろかわ・きしょう)さんが十二日午前八時四十二分、心不全のため東京都新宿区の東京女子医大病院で死去した。七十三歳。名古屋市出身。葬儀は近親者のみで行う。喪主は未定。妻は女優の若尾文子さん。

 世界的な建築家として知られたが、このところは「ドクター中松」的なキャラクターになっていた。不思議な人。都知事選、参院選と異様なテンションだった。でも…

亡くなる2日前の10日、若尾が「あまり良い奥さんじゃなかったわね」と話しかけると、病床の黒川さんは「そんなこと、そんなこと…」と言葉を詰まらせた。そして「本当に好きだったんだから」。これが夫婦の最後の会話になったという。若尾は「この言葉だけは忘れません」と漏らした。

 などというエピソードが紹介されると、幸せな人生だったのかも。