村上龍「無趣味のすすめ」

無趣味のすすめ

無趣味のすすめ

 村上龍のショート・エッセイ集。ビジネス、仕事に関するモノが中心。奥付を読んで分かったのだが、幻冬舎の月刊誌「ゲーテ」の連載をまとめたものだった。なるほど。村上龍は、自立自尊の人だと改めて思う。先日、NHKテレビで放映していた「証言ドキュメント・永田町、権力の興亡」での小沢一郎の発言に通じるものがある。何をして欲しいかではなく、何をしたいかを自分自身で考えろ、ということ。村上龍小沢一郎の対談とか、面白いんだろうな。意外と波長が合うのかも。リーダー論、ベンチャー論もあるが、一方で、スケジュール管理とか、メモとか、Hacks系の話もある。読書のところが面白かった。

 要するにわたしたちは必要な情報を得るために本を読むのだ。/だから、ビジネスシーンに限らず、学生でも小説家でも、どんな職業の人でも、読書をするかしないかが問題ではなく、どんな情報を自分は必要としているのかを自分で把握できるかどうかが問題である。

 これは納得だなあ。だから、インターネットでも、電子ブックでも、紙の本でも、どれでもいいっていえば、いいんだよね。でも、本という形態が、まとまった情報を得るのは一番いいパッケージだけど。