人身事故が多いと思って、ちょっと検索したら、こんなに...。東海道線は2日連続

 最近は電車が遅れることがあると、人身事故ということが少なくない。で、ちょっとニュースを調べてみると、やはり多い。まず、今日のニュースでは、こんな具合

25日午前8時50分ごろ、神奈川県平塚市老松町のJR平塚駅近くの須馬踏切で、女性が倒れているのを線路の点検をしていた作業員が発見、119番通報した。女性は東海大病院に運ばれたが、心肺停止の状態という。平塚署によると、女性は60〜70歳代とみられ、身元確認を急いでいる。女性は午前8時45分ごろ、遮断機をくぐりぬけて線路に入ったのを目撃した人がおり、自殺の可能性があるとみて調べている。

 自殺らしい。昨日24日の朝も同じ東海道線で...

24日午前9時10分ごろ、横浜市西区のJR横浜駅構内で、男性が東海道線の東京発小田原行き普通電車にはねられ死亡した。神奈川県警戸部署によると、男性は40代ぐらいで、ホームから線路に飛び降りたとの目撃情報があり、自殺とみて身元を調べている。

 こちらも自殺の様子。同じ24日に横浜線でも

24日午後2時5分ごろ、JR横浜線鴨居駅の上り線線路内で男性が倒れているのを、ホームにいた女性が発見した。男性は病院に運ばれたが、まもなく死亡が確認された。緑署が事故原因や男性の身元などを調べている。同署によると、男性は60-70歳代くらいとみられ、八王子発東神奈川行き普通電車が発車した直後に倒れているのを発見されたという。

 こちらは記事を見るだけでは自殺かどうかはわからず。で、同じ日に関西では...

24日午後8時35分ごろ、兵庫県伊丹市北伊丹のJR福知山線伊丹―北伊丹駅間の向河原踏切で、高槻発新三田行き下り普通電車(7両編成)の運転士が遮断機をくぐって線路内に入る人影を発見、急ブレーキをかけたが間に合わず、ぶつかった。伊丹署によると、60-70歳の男性で、即死だった。同署は男性が自殺を図ったとみて調べている。

 22日は東京のJR山手線で...

22日午前7時10分ごろ、JR山手線の新宿駅で、進入してきた外回り電車に男性が飛び込み死亡した。JR東日本によると、山手線の内、外回りは約1時間10分にわたって運転を見合わせ、埼京線にも遅れが出た。

 20日JR阪和線で...

20日午後3時45分ごろ、大阪府貝塚市のJR阪和線東貝塚駅構内の線路で、新大阪発新宮行きの特急電車「スーパーくろしお17号」(6両編成)に男性がはねられた。乗客約150人にけがはなかった。

 16日には、また山手線...

JR東日本東京支社によると、16日午後5時17分ごろ、JR山手線目白駅(東京都豊島区)で人身事故があり、同線外回りが運転を見合わせた。列車が線路内にいた男性をはねたという。

 ちょっと、Googleニュースで「人身事故」と検索しただけで、こんなに出てくる。日本の自殺者は年間3万人を超えているが、そのうち鉄道自殺はどのくらい占めるのかはわからないが、1〜2%だとしても、毎日、だれかがどこかで鉄道に身を投げている計算になる。1970年代にベストセラーになった『二十歳の原点』の著者も鉄道自殺だったという。一人ひとりにはそれぞれの事情があるんだろうが、上の記事を読むと、意外と高齢者が多い。40〜50代が多いのではないかと思っていた。
 警察庁がまとめた「平成21年(2009年)中における自殺の概要資料」(http://t.co/HvIRwUS)によると、自殺者の年齢は以下のような具合。

「50歳代」が6,491人で全体の19.8%を占め、次いで「60歳代」(5,958人、18.1%)、「40歳代」(5,261人、16.0%)、「30歳代」(4,794人、14.6%)の順となっており、この順位は前年と同じである。

 やはり50代が多い。60代よりも上の世代は自殺というと、鉄道を思い浮かべることが多いのだろうか。鉄道を選択する心理というのが何かあるのだろうか。60代は青春時代に『二十歳の原点』を読んだ世代だが、これは関係ないか。
 いずれにせよ、こうしてみると、ホームで電車が遅れているというアナウンスを聞いて、「飛び込み自殺」がすぐに頭に浮かぶというのは理由のない話ではなく、「最小不幸社会」とはいえない尋常ならざる世の中になっている。
二十歳の原点 (新潮文庫) 自殺の心理学 (講談社現代新書) 自殺予防 (岩波新書)