ワールドカップ準々決勝。残ったのはアルゼンチンとオランダ。勝ちにこだわる負けない戦い方だなあ

サッカーのワールドカップ(W杯)ブラジル大会は5日、準々決勝の2試合が行われ、アルゼンチンとオランダが4強入りを果たした。

 アルゼンチンは1点を守って、1−0でベルギーに勝利。オランダはコスタリカの5−4と9人でブロックをつくって守る超堅守の壁を崩せず、PK戦に。ファン・ペルシーも、ロッベンも、スナイデルも、さすがに、あそこまでガチガチに引いて守られると、なかなか得点はできないのだな。キーパーのナバスも堅いし。策士と言いたくなるオランダのファン・ハール監督は最後の交代枠をPK戦用のキーパーに残しておく。本当にPKにスペシャリスト的な強さを持つのか、それとも、心理作戦なのか、わからないが、交代して出たクルルがすべてのコースを読み、うち2本を止めて、オランダがPK戦に勝利する。
 しかし、決勝トーナメントになると、どの国も失点をしないように、かなり慎重になるなあ。無理に点を取りに行ったりしないで、まず固める。「自分たちのサッカーで、2点取られても、3点取ればいい」式の発想って、どこから出てきたのだろう。攻撃力を誇るアルゼンチンにしても、オランダにしても、そんな単純な考え方はしていない。改めて、日本は勝つためのサッカーではなかったんだなあ、と思ってしまう。それに田中将大投手の球種じゃないが、攻守のバリエーションが豊富。試合中にフォーメーションを変えてきたりするが、こうしたことも日本じゃ、あまりないもんなあ。
 日本のサッカー界にとってワールドカップ・ブラジル大会って何だったのだろう。何で、グループリーグが始まってもいないうちから、日本の攻撃サッカーはすごい、それをつくったザッケローニはすごい、みたいな特番ドキュメンタリーをテレビは流したのだろう。わからんなあ。何で、あんなに自信を持っていたんだろう。試合前の調整試合で、コスタリカに勝って喜んでいたのは何だったのか。あちらは調整・点検のための試合だったようだが、日本はあの試合で何を修正したのだろう。今回のワールドカップの日本チーム、考えれば考えるほど、わからなくなってくる。NHKはスポーツの検証番組が得意だけど、今回は目をつぶって、おしまいなんだろうか。自分たちが何を見誤ったのかを含めて作れば、面白いのに。
 日本は日本として、準決勝の組み合わせは、ブラジル対ドイツとアルゼンチン対オランダ。順当といえば、これほど順当な組み合わせもなく、南米サッカーと欧州サッカーの対決だなあ。ただ、ブラジルはネイマールと累積警告のチアゴ・シウバを欠き、アルゼンチンもこの試合で、ディ・マリアが負傷退場していたが、出場できるのかどうか。疲れも溜まってきて、精神力の戦いになるのかな。
【追記】
 オランダのファン・ハール監督、GKを交代したのは、PKのエキスパートの投入というよりも、やはり心理作戦だったのだなあ。食えないオッサンだなあ。この食えないオッサンが監督のオランダと、最小得点差で勝つ省エネ戦術で勝つことが信条のような食えないアルゼンチン、いい勝負になりそうだなあ。
“PK職人”ではなかったPK要員、コスタリカの動揺誘ったオランダのGK交代策(ゲキサカ) - ブラジルワールドカップ特集 - スポーツナビ
冴えわたるファン・ハール采配、GK交代の“奇策”が的中 | ゲキサカ