新型コロナウィルス、いまや中国が韓国と日本を心配する段階? 韓国の「見える恐怖」と日本の「見えない恐怖」
ネットを見ていたら、こんなニュースが...
・死者2236人…その中国が今は韓国と日本を心配する | Joongang Ilbo | 中央日報
韓国の中央日報の記事。中国が韓国と日本を心配している? それは...
中国が今では韓国と日本を心配し始めた。20日午前、中国環球時報は「韓国の状況が厳しい」という速報を出した。大邱(テグ)で多数の感染者が出たことを伝えながらだ。また中国はクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」で感染者が続出している日本の状況も憂慮している。(略)
20日夜には韓国と日本に向けて新型コロナを決して軽視してはいけないと警告した。環球時報を通じてだ。「西側専門家の論文によると、今が韓国・日本の峠」と題した記事でその理由を説明した。
なるほど。西側専門家の論文というのは
記事は、先月24日に国際医学学術誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に掲載された米国とオランダの医学専門家の新型コロナ論文に注目する必要があると強調した。1カ月ほど前の記事だが、重要な内容が書かれているということだ。大きく二つある。
一つは新型コロナの破壊力は2003年のSARS(重症急性呼吸器症候群)より弱いが、これがむしろこのウイルスの伝播を抑制しようとする努力に影響を及ぼすということだ。軽く考えるため対応が弱まるという。
もう一つは感染者の多数はほとんど症状がないか軽い症状であるため、感染者と接触した人を追跡するのを難しくするということだ。その結果、新型コロナがグローバル公共衛生システムを破壊するほどの威力を持つと主張した。
うーん。そういえば、「インフルエンザ」みたいなものということで、どこか軽く見る傾向があったが、これは日本だけでなく韓国も同じだったらしい。確かに致死率をみると、平均で2.3%、40代以下で見ると0.4%以下。怖いけど、それほどの破壊力はないように見える。しかし、60代は3.6%、70代で8.0%、80代以上では14.8%となる。実際、日本で死亡した3人はみな80代。高齢化社会の日本にはインパクトがある。
・致死率は2.3% 高齢者や持病ある人は注意 中国分析データ公表 | NHKニュース
「ほとんど症状がないか軽い症状」の40代以下がウィルスを撒き散らし、60代以上が感染して重病になり、死屍累々という事態も。ダメージに年代差がある。だから、日本の現政権はわざと真面目に対策を打たず、年金負担軽減へ年寄を淘汰する作戦に出ているんじゃないの、というような陰謀論が生まれることになるのかも。令和の楢山節考?
ともあれ、「新型コロナウィルス」、どこか軽視されるところがあり、韓国と日本は、これからが正念場になりそう。
韓国は急速に状況が悪化している。21日午後4時時点で、ついに感染者は200人を超えた。jp.yna.co.kr 日本は、ここまで感染者が急増していないが、それでも、米CDC(疾病対策センター)は日本への渡航を注意「レベル1」にした。
・Japan - Traveler view | Travelers' Health | CDC
ちなみに韓国はどうなっているかと思って見てみたら、今のところ(21日18時現在)、渡航注意情報は出ていない。
・South Korea - Traveler view | Travelers' Health | CDC
ここ一両日の感染者の激増ぶりを見ていると、韓国に注意情報が出るのも時間の問題かもしれない。ちなみに大邸の集団感染の原因と思われるのは宗教施設だとか。
これは21日午前の段階の情報で、感染者がさらに増えてくる恐れがある。アメリカから見て、新型コロナウィルスで日本と韓国に差があるとすれば、考えられるのは検査体制かもしれない。感染経路の調査が迅速に行われている。しかも、検査の徹底ぶりも違う。
21日午前9時段階で韓国は...
感染の有無を調べるために検査を受けた人(感染者除く)は21日までに1万4660人に上った。1万1953人は陰性反応で、残りの2707人は現在検査中だ。
一方、日本は、20日12時現在で、1432人(感染者含む)。
・新型コロナウイルス感染症の現在の状況と厚生労働省の対応について(令和2年2月20日版)
前日と比べると、日本の検査数は136件増えたが、その間、韓国は2500件ぐらい検査を進めている。うーん、頑張れ、ニッポン。
韓国のメディアには、こんな記事まで出ていた...
www.chosunonline.com 韓国の記者から見ると、「ダイヤモンド・プリンセス」をめぐる迷走ぶりなど今の日本の状況を見ていると、セウォル号事件のときの朴槿恵政権を思い出させるのだろうか。
ともあれ、「甘く見ていると怖いぞ」と、経験者の中国から警告された新型コロナウィルス。検査体制などを見ていると、韓国は「見える恐怖」、日本は「見えない恐怖」という感じがしてくる。米CDCの渡航情報が日本と韓国で違うのは結局はそんなところに原因があるのだろうか。アメリカにしてみれば、日本の政府関係者は「コンテイジョン」ぐらい見ておけ、と言いたいのかな。
新型コロナウィルス対策、韓国と日本でなぜ、こんなに差があるんだろう? 韓国は日本の10倍の検査数...
朝7時から放映しているNHK・BSのワールドニュースが好きでよく見ている。フランス、ドイツ、英国、スペイン、中国、韓国の最新事情を50分で知ることができる。このところ、この番組を見ていて思うのは、韓国の新型コロナウィルス対策は日本に比べて、かなり進んでいるようにみえること。
そこで、ちょっとネットを調べてみた。日本の新型ウィルス感染者は19日12時現在で73人、韓国は20日午前9時段階で82人。韓国のほうが多い。しかし、検査の実施状況を見ると...
日本は1296人。このうちチャーター便の帰国者が764人。
・新型コロナウイルス感染症の現在の状況と厚生労働省の対応について(令和2年2月19日版)
一方、韓国は、というと...
感染の有無を調べるために検査を受けた人(感染者除く)は20日までに1万2161人に上った。1万446人は陰性反応で、残りは現在検査中だ。
1万2161人...。検査を受けた人が1ケタ違う...。というか、10倍近い。検査の徹底度が違う。韓国では現在、1日5000件、月末までに1万件の検査能力を目指すという報道を見た記憶がある。しかも...
中央防疫対策本部は、午前10時(同9時時点)と午後5時(同4時時点)の1日2回、新型コロナウイルスの感染者数を発表している。
情報公開も徹底している。しかも、中央防疫対策本部という専門部署の会見。うーん、日本と違う...。頑張れ、ニッポン...。
20日午前の発表では、感染者が31人増えているのだが、このうち30人が大邸・慶尚北道。
大邱・慶尚北道の30人のうち23人は、31人目の感染者である60代の韓国人女性が通う宗教施設が接点とみられる。また、別の2人は慶尚北道内の医療機関と関わりがある。
日本でも参考になりそう。こういう広がり方をするのだなあ。追跡ができていてこそ感染経路もわかるし、宗教施設など人が多く集まる場所に注意が必要という教訓も引き出せる。
ワールドニュースを見ていると見ていると、2月7日の韓国のニュースでは、中国以外でも新型コロナウィルス感染の疑いがある患者がいるという現場の意見も受けて、中国からの帰国者に限らず、医師の判断で検査を実施する体制を整えたとか、今日は、医師が検査したいのに患者が拒否したため、検査を見送ったところ、やはり陽性の人で、そこから感染が広がった事例があり、医師の検査権限を強化する方針を決めたとか、状況に応じて修正を加えている。いわゆるPDCAサイクルが回っている感じがする。
日本はどうなっているのだろう? 大丈夫なんだろうか。今日の韓国のニュースでは、大量の感染者の発生に備えて減圧病棟を準備しているという話とか、感染を恐れて街の医院に人が行かなくなったため、医師の収入を支援する政策とか、実務的な対策の話が多かった。
ちなみに「ダイヤモンド・プリンセス」では、外国人乗客に関して入国禁止措置をとり、チャーター便で帰国した韓国人も仁川空港検疫所に隔離している。
ともあれ、新型コロナウィルス対策、未知のことも多いだろうし、日本もPDCA、回しているんだろうか。
最近の日本、こんな感じがするけど...
そんなことを言っていないで、早く本気出して、こっちを勉強してほしい....
その韓国にしても20日午後4時時点の状況の発表では...
ついに韓国でも死者。感染者も100人超え。日本の実態はどうなっているのだろう。本当に韓国ほど感染者がいないのか。検査していないためなのか。わからない。
米ボーイスカウト連盟が性的虐待問題で破産申請
ネットを見ていたら、こんなニュースがアメリカで...
www.afpbb.com アメリカのボーイスカウト連盟がチャプター11を申請。倒産ですね。日本的発想だと、少子高齢化でボーイスカウトに入る子が減って行き詰まったのかと思ったら、そうではなくて、性的虐待にあった被害者への賠償のためなのだとか。そうなんだ...。
昔、英国の刑事ドラマを見ていたら、少年に対する性的虐待が疑われた事件で、容疑者を割り出すのに警部が「小学校教師のリストをチェックしろ」と部下に指示する場面があって驚いたことがある。でも、驚いたんだけど、妙にリアルで捜査の段取りとしては納得してしまった。集まるところには危ない人も集まってしまうこともあるって、ありそうだなあ、と(犯人は全然別で、先生は全く関係ないんだけど)。そういえば、映画を見ていても...。
少年院では...
教会では...
いずれも権力を持った立場の大人が少年たちを食い物にしてしまうという構図だった。後者は実話の映画化だった。ボーイスカウトも同じような大人と子供の権力構造の中での出来事だったんだろうなあ。
ボーイスカウトっていうと、これなんか、のどかな映画だった。
幼い二人の駆け落ち物語。2012年の映画だけど、舞台は1960年代。こちらはファンタジーであって、リアルな世界では、別のドラマがあったんだなあ。ファンタジーにするにしても、50年前に舞台を設定しないとアメリカでは難しい時代になっていたのかもしれない。
新型コロナウィルスに対する政府への対応をみていて思い出す映画のこととか
政府の新型コロナウィルス対策を見ていると、後手後手な印象が否めない。どこまで感染者が増えるのか、まだ見えてこないし、どこまで検査しているのかも見えない。現政権の強さの秘密として「やってる感」のアピールが上手という指摘があったけど、「やってる感」と「やってる」は違うから、本当に「やらなければならない」ことがあると地金が出てしまう。
で、いまの政府を見ているうちに、いくつかの映画が思い浮かんできた。まず...
この映画の前半の方。ゴジラ対策の進まない日本政府に苛立って、アメリカは核ミサイル撃ち込んだろか、と言ってくるけど、今回は新型コロナウィルスを培養しているんじゃないかというような状態になってしまった客船「ダイヤモンド・プリンセス」からアメリカ人だけ奪還しちゃったんだなあ。
米ABCニュースによると、この客船、いまや「ship of doom」ともいわれているとか。*1「doom」は「運命、破滅、死」。「dooms day」といえば、「最後の審判」。確かに日々、「最後の審判」を待っているみたいな感じなのかもしれない。残酷な展開。おもてなしの国とはとても言えなくなってきた。
で、思い浮かぶ映画の話に戻ると、これとかも...
無能なのに名誉欲だけ強い指揮官の無謀な作戦のために部下たちは犬死していく。戦争では「馬鹿な指揮官は敵より怖い」という言葉があるらしいけど、危機に直面したときにリーダーの真価が問われる。大丈夫だろうか。
これも同じだったなあ。
エイリアン2 [AmazonDVDコレクション] [Blu-ray]
- 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
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現場の声を聞かずに後手後手でした。この手の映画、まだまだ、ありそう。ちょっとな上司のために苦労している人が世の中には多いのだろう。
そういえば、こんなのもあった。
これは双頭の鷲というか、指揮官の上に指揮官がいたりして、船頭多く、トップが誰だか不明確で死の道に迷い込んでいく。責任が明確でないと組織は難しい。いまは誰が責任感をもってやっているのだろう。首相、大臣、知事などなど、いろんな人が「やってる感」をアピールしているけど...。
で、今回の新型コロナウィルス、日本のサイトを見ていても、どの国でどのくらいの発生状況なのか、よくわからない(どこかにあるのかもしれないけど、Googleで検索しても、すぐにわからない)。で、意外と充実していそうなのが韓国政府の「新型コロナウィルス」サイト。ハングルは読めないけど、地図を見れば、だいたい、どこの国かはわかるんで、世界各国の状況が見えてくる。
http://ncov.mohw.go.kr/bdBoardList.do
上のURLのページの下の方に世界地図がある。毎日、午前と午後の2回、情報を更新している様子。英語と中国語で注意を喚起しているページもある。WHOも毎日、情報を公表しているようだが、韓国のほうが更新頻度が多い気がする。
情報公開は大切。いい部分は真似して欲しいところ。しかし、いったい、どうなるのだろう。というか、日本のいまはどうなっているのだろう。そこから、よくわからない。韓国は検査している人数、陽性、陰性、結果待ちの数字まで公表しているようだけど...。
ハリウッド黄金期の大スター、カーク・ダグラスが103歳で大往生。NYタイムズが選んだ3本の映画は...
ハリウッド黄金期を代表する大スターというよりも、いまではマイケル・ダグラスのお父さんといったほうがわかりやすいのかもしれない映画俳優、カーク・ダグラスが死去。103歳だったのだ。
で、ニューヨーク・タイムズが、ダグラスの死去を報じるにあたって選んだ3本の代表作は...
続きを読む「濃厚接触者」って、何だか意味深な言葉だけど、本当はこういう意味なのか
新型コロナウィルスのニュースを聞いていると、「濃厚接触者」という言葉がよく出てくる。濃厚接触という言葉のイメージから言うと、ハグとか、それ以上とか、いろいろと妄想してしまう。例えば、こんな感じ...
でも、それは考えすぎだよなあ、と思って、調べてみたら、国立感染症研究所の「新型コロナウイルス(Novel Coronavirus:nCoV)に対する積極的疫学調査実施要領」に、「濃厚接触者」の定義が書いてあった。
「濃厚接触者」とは、「患者(確定例)」が発病した日以降に接触した者のうち、次の範囲に該当するものである。
i. 世帯内接触者:「患者(確定例)」と同一住所に居住する者
ii. 医療関係者等: 個人防護具を装着しなかった又は正しく着用しないなど、必要な感染予 防策なしで、「患者(確定例)」の診察、処置、搬送等に直接係わった医療関係者や搬送 担当者
iii. 汚染物質の接触者: 「患者(確定例)」由来の体液、分泌物(痰など(汗を除く))などに、 必要な感染予防策なしで接触した者
iv. その他: 手で触れること又は対面で会話することが可能な距離(目安として2メートル) で、必要な感染予防策なしで、「患者(確定例)」と接触があった者等https://www.niid.go.jp/niid/images/epi/corona/nCoV_200117-3.pdf
あ、そういうことなんだ。「2メートル以内」か。「濃厚」っていうから密着というイメージがあったけど、それはゲスの勘ぐり、妄想の類なんだなあ。「接触者」だと意味が広すぎるから「濃厚」を入れたのかもしれないけど、「濃厚」って、ちょっと意味深な言葉だから、男性から女性、女性から男性に移った場合、何か気まずい空気が流れそうだなあ。濃厚っていっても「iii」じゃなくて「iv」です、とか、言い訳しそうな...。
これって「close contact」の訳語みたいだけど、「close」を「濃厚」としたのか。他に訳語がなかったのだろうか。まあ、すぐに代わりを思いつきませんけど。
イランでは星条旗の需要が盛り上がっているのだとか。
Twitterを見ていたら、こんなニュースがあった。
【動画】デモで燃やすための米国旗に需要、イランの工場が大忙し pic.twitter.com/2rNCOt15oP
— ロイター.co.jp (@Reuters_co_jp) 2020年2月1日
イランは経済制裁で大変と言うけど、大忙しの分野もあるのだ。星条旗をつくる工場。でも、米国大好きじゃなくて大嫌いだから。燃やしちゃうのだと、次と次と需要は生まれてくるわけだなあ。世界を広く眺めれば、星条旗にはこんな需要もあるんだ。
トランプが秋の大統領選で再選されるようなことになれば、「アメリカ・ファースト」でいじめられた世界各国で反米・嫌米が高まって、一段と星条旗需要が盛り上がってしまうなんてこともあるのだろうか。燃やすために...。
ところで、イランでは、こっちは流行らないのだろうか。
Trump baby balloon flies above London
トランプ・ベビー・バルーン。キャラだよなあ。いまやトランプ大統領がやってきたときに反トランプ派が飛ばす定番商品。
しかし、今度の弾劾裁判を見ていると、トランプ、何をやっても、どんなに批判されても、大統領の座から落ちない。トランプ・ベビー、受験のお守りになったりして...。まあ、「落ちない」象徴として、お守りになるかどうかは秋の大統領選挙次第か。
トランプって良くも悪しくも新たな市場を創造して、経済を刺激しているのかもしれない。