長谷川幸洋『官邸敗北』

官邸敗北

官邸敗北

 昨年5月、参院選での民主党惨敗前に出版されたものなのだが、1年前が遠い昔のように思われる。政権交代で、日本の政治が変わることを期待されながら、鳩山政権のドーナツ化、小沢一郎との権力の二重構造、そして財務省を中心とした官の大反撃の前に、政治主導をうたった官邸が落城していく様を描く。悲しいのは政権が変わった今も、その状況が変わっていないこと。菅首相自身、この物語のメーンキャストだったのだから、流れが変わらなくても仕方がない。こうした官邸敗北にあたってのメディアの役割にも言及している。このあたりは「政治ジャーナリズムの罪と罰」の最新版といった形。ともあれ、読んでいて、吐き気がするくらい絶望的になる本。マックス・ウェーバーがいうように、こうした絶望的状況でも諦めないのが政治家なんだろうけど。
職業としての政治 (岩波文庫) 政治ジャーナリズムの罪と罰 (新潮文庫)

平田オリザ氏、「原発汚染水放出は米国の強い要請」発言を撤回、陳謝。情けない...

平田オリザ内閣官房参与は17日、ソウル市での講演で、東京電力福島第1原発の事故で汚染水を海に放出したことについて「米国からの強い要請があった」と発言した。平田氏は18日、ソウルで毎日新聞の取材に応じ「不用意な発言で、大変申し訳なく思っている」と述べ、発言を撤回して陳謝した。

 自分が内閣参与っていう意識がないんだろうなあ。国を代表して話しているのと同じだということが...。それを抜きにしても、劇作家という言葉が生命の商業の人が、この程度の言葉に対する責任感覚だったかと思うと、悲しくなる。テレビでテキトーに話すのと同じ感覚だったんだろうなあ。まあ、テレビで、そんなにテキトーに話していいのか、という問題もあるけど。ともあれ、言葉に対する信用が全くない政権だなあ。というか、鳩山、菅2代にわたり、言葉に対する信用を全力で破壊する政権だなあ。自民党もどうかと思ったけど、ここまで軽くは...。
原発汚染水の海上放出は米国の要請? でも、決めたのは日本でしょ。厚顔無恥の責任逃れ(5月18日) => http://bit.ly/mRWsO5

総理の原稿――新しい政治の言葉を模索した266日

総理の原稿――新しい政治の言葉を模索した266日

ビッグマックを39年間、毎日2個食べ続けた人が...。体は大丈夫なんだろうか...

ウィスコンシン州フォンジュラックに住むドン・ゴースクさん(57)が17日、地元のファストフード店「マクドナルド」で2万5000個目となるビックマックを食べ、記念セレモニーが行われた。AP通信が伝えた。ゴースクさんがビックマックと出会ったのは1972年5月17日。すぐにその味の虜(とりこ)となり、39年間ほぼ毎日、1日2個のペースで食べてきたという。

 2万5000個というと実感がないが、39年間ほぼ毎日2個ペースで食べ続けたというと、すごいというか、こわいというか。2万5000個を(365日×39年)で割ると1.76個という勘定。ほぼ2個ペースでないと、39年では達成不可能なのだな。しかし、それで体は大丈夫なのだろうか。健康関係のデータも見てみたいけど。体にいいようには思えないけど。

スーパーサイズ・ミー 通常版 [DVD]

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あのカシアス内藤の長男がプロボクサーに。沢木耕太郎の本を思い出すなあ

プロボクシングの元東洋、日本ミドル級王者で、E&Jカシアスジムのカシアス内藤会長(62)の長男で、ライト級で高校3冠に輝いた律樹(20)が18日、東京・後楽園ホールでB級ライセンス(6回戦)のプロテストを受験した。来年のロンドン五輪出場を目指していたが、プロ転向を決意。父がかなえられなかった「世界を目指す」ことになった。合格発表は19日。

 カシアス内藤の長男がボクサーのプロテストを受けたという。カシアス内藤というと、沢木耕太郎のノンフィクションを思い出すなあ。「敗れざる者たち」に収録された「クレイになれなかった男」に始まり、「一瞬の夏」に至る一連のノンフィクションの主役。カシアス・クレイモハメド・アリ)にはなれなかったかもしれないけど、文学の世界に名を残したボクサー。子どもはどうだろう。新しいドラマを生むのだろうか。

敗れざる者たち (文春文庫)

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一瞬の夏 (上) (新潮文庫)

一瞬の夏 (上) (新潮文庫)

一瞬の夏 (下) (新潮文庫)

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カシアス (Switch library)

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性犯罪容疑のストロスカーンIMF専務理事が辞任。後継レースが本格化。本命は...。日本人は...。

国際通貨基金IMF)は18日付の声明で、ストロスカーン専務理事の辞任を発表した。IMFは同専務理事の辞表を公開。同専務理事はこの中で「私に対するすべての疑惑を断固否定する」と述べた。

 性的暴行容疑で逮捕されたストロスカーンIMF専務理事、保釈も拒否されて、ついに辞任。ニューヨーク州裁判所での、検察側の保釈拒否理由を見ていたら、少女をレイプした容疑で逮捕状が出ていたロマン・ポランスキーは米国を出て、欧州に行ったまま、戻ってこないではないかと主張していた。確かに映画も撮って、普通に暮らしている。説得力はあるな。
 で、ストロスカーン専務理事の辞任を受けて、後継レースがスタート。英エコノミストが、後継に誰がなるのか、競馬のような予想表みたいな記事を載せている。それによると、本命がトルコのケマル・デルビシュ元財務相、対抗がインドのモンテク・シン・アルワリア氏(元IMFディレクター)という見立て。このほか、ドイツ、英国、フランス、スイス、米国、カナダ、イスラエル、韓国、シンガポール南アフリカ、メキシコと、従来は欧州の指定席だった座をめぐり、先進国、新興国入り乱れてのバトルとなりそう。ただ、日本人の名はない...。まあ、中国とロシアもいないけど...。
★The IMF's next leader: The betting begins | The Economist => http://econ.st/mIRnzX

IMF(国際通貨基金) - 使命と誤算 (中公新書)

IMF(国際通貨基金) - 使命と誤算 (中公新書)

米フォーブスのセレブ番付でレディ・ガガがトップに。女王の座はテレビではなくネットで決まる時代なのだ

フォーブス誌が毎年発表している世界のセレブ100人番付で、今年はレディー・ガガが1位に選ばれたと米ABCニュースほか、複数のメディアが伝えている。フォーブス誌のセレブ番付といえば、トム・クルーズアンジェリーナ・ジョリーがそれぞれ1位になった2006年と2009年を除くと、オプラ・ウィンフリーが2005年から1位をほぼ独占してきたが、今年はガガに首位を奪われ、2位落ちの結果になった。年収ではオプラの推定2億9000万ドルがガガの推定9000万ドルを大きく上回っているものの、メディアやインターネットでの影響力を考慮すると、ガガの方が有力と見なされたようだ。「ガガが今年、オプラを抜いた理由は、ソーシャルメディアでの影響力だ。彼女はFacebookTwitterでファンを熱狂させ、それがレコードの売上やメディアでの注目度につながる。彼女は、今後セレブリティーがどのようにして自分のキャリアを管理するべきかの良いお手本だと言える」とフォーブス誌のエディターは語っている。

 時代は、レディ・ガガなのだろか。フォーブスの選ぶ「The World's Most Powerfull Celebrity 100」で、レディ・ガガが初のトップに。まあ、Twitterでも、ブッチギリだから。ただ、オプラ・ウィンフリーは日本では、そうパワフルな感じがしないし、3位がジャスティン・ビーバーとなると、ちょっとのけぞってしまう。ランキング表を見ると、「Money」「TV/Radio」「Press」「Web」「Social」の部門別ランクと総合順位がある。ジャスティン・ビーバーは「M」では、24位だが、「W」が2位、「S」が3位、「T/R」が4位で総合が3位。ネットの比重が高いのだな。
 で、レディ・ガガは「M」は8位でトップというわけではないのだが、「T/R」3位、「P」2位、「W」1位、「S」1位で、総合1位をゲットした。一方、首位の座を奪われたオプラ・ウィンフリーは「M」も「T/R」も1位なのだが、「P」が7位、「W」「S」となると、どちらも13位と大きく後れをとる。要するに、ネットの女王になることができるかどうかで、セレブの女王になれるのかどうかが決まる時代になったのだな。
★Celebrity 100 リスト- Forbes.com => http://onforb.es/lDTOYc

ザ・モンスター

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