液状化被災の浦安市、統一選の延期を再び要請。松崎市長の孤軍奮闘は続く...

東日本巨大地震で深刻な液状化被害に見舞われた千葉県浦安市の松崎秀樹市長が、「選挙をできる状況にない」として、統一地方選の延期を主張し、実施を求める県選管と対立している。県議選告示は4月1日に迫るが、選挙ポスターの掲示板は今も設置されておらず、選挙実施の見通しが立たないまま告示日を迎える可能性も出てきた。同市では、県議選(10日投票)で定数2の同市選挙区のほかに、市議選(4月17日告示、24日投票)も予定されている。

 かわいそうな浦安市東日本大震災に伴う液状化被害で、いまだにガス、水道が止まっている地域がある。千葉県総務部消防地震防災課が28日15時現在でまとめた資料でも、断水地域は「浦安市33,000戸→4,000戸(一部の地域は復旧に相当の期間を要する見込み)」、ガスは「京葉ガス供給区域内停止数 8,147戸→1,316戸(復旧見込:3月下旬)」と、ライフラインの復旧は千葉県内で最も遅れている*1。しかし、県選管は...

このような状況のなか、今回の地震による浦安市の被害は大きく、特に市民の日常生活に与える影響は甚大であり、選挙の執行は決して容易ではないと思われますが、確認したところ、役所の崩壊・機能喪失・選挙人名簿の消失などのない浦安市においては、選挙事務が物理的に執行できない状況ではないと思料されます。
・出典 => http://www.pref.chiba.lg.jp/senkan/documents/230322.pdf

 役所は物理的に大丈夫なんだから、やれと...。この発表が3月22日。一方で、3月25日に、千葉県教育庁企画管理部財務施設課は、こんな発表...

東北地方太平洋沖地震による液状化現象により、県立浦安南高等学校の建物周辺及びグラウンドの地盤沈下が著しく、給排水管等の損壊も発生し、安全な教育活動を続けることが困難な状況になっています。このため、復旧工事中の生徒の安全を確保するため、高校再編で統合となり、この春から校舎を使用しなくなる県立船橋旭高等学校に一時移転し、配管など学校生活を送る上で不可欠な設備と建物周辺の敷地を早急に整備してまいります。

 県立浦安南高校は使えないので、高校再編で使わなくなる船橋旭高校の校舎に一時移転しますと...。大変な状況ではあることは県の施設も変わりないのに、一時延期という判断はないのだろうか。計画停電だって、除外地域になったのは26日で、28日に除外地域の変更があったり、まだまだバタバタしている地域なのだから、もうちょっと地元の市長さんの意思を反映させてあげたほうがいいと思うけど...。やっぱり千葉県は浦安市が嫌いなんだろうか。
【やぶしらず通信・関連ログ】
・千葉県の森田知事は被災した浦安市に行ってもいない。鳥インフルエンザで忙しいし、副知事が見に行っているし(3月27日) => http://t.co/CjWo19u
・千葉県は浦安市に何で、こんなに冷たいのだろう。浦安市の選挙延期要請を県選管は必要なし(3月24日) => http://t.co/hdbjNoP
・ひょっとしたら千葉県は浦安市を東京都と思っているのかも...。特に県庁の記者さんたちは...。知事もちょっと(3月19日) => http://t.co/umFl340
【追記】
 思い起こせば、2年前の今日、千葉県知事に森田健作氏が当選した。「期待」「不安」があったが、危機に際しては、不安のほうが当たってしまった感じだなあ。
千葉県知事選、森田健作氏が初当選 (2009年3月29日) => http://t.co/Boig5dA

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*1:平成23年東北地方太平洋沖地震について(第62報)/千葉県 => http://t.co/CyRL6e7