菅首相、またまた内閣参与を任命。東大は信用できないから、母校・東工大がいい?

菅直人首相は22日、首相官邸原子力関連の3行政機構のトップを呼んで連携強化を指示する一方、首相の母校である東京工業大学の原子炉工学研究所の2教授を新たに内閣官房参与に任命した。「身内」重視の姿勢を鮮明にした形。原発事故を巡り既存の行政機関への不信も「身内」への傾斜を後押ししている。首相は同日午後、原子力安全委員会の班目春樹委員長、経済産業省原子力安全・保安院の寺坂信昭院長、内閣府原子力委員会近藤駿介委員長を緊急に招集し面罵した。内閣官房参与に起用したのは東工大原子炉工学研究所の有冨正憲所長と斉藤正樹教授。

 危機の時代にリーダーにツッコミを入れてはいけない。しかし...。やっぱり入れたくなる...。危機対応のさなかに「面罵」というのは穏やかではない。そのうえで、内閣参与を増員。それほど信用しないならば、いまの責任者を解任すればいいんじゃないか、とも思うが...。組織の長が面罵され、しかも、トップが長を信じていないことを示す人事を出せば、普通の組織は崩壊するけど。参謀だけが増えていく。しかも、母校の東京工業大学から...。それでは、と、面罵された方々の経歴を見ると、斑目委員長は東京大学工学部、寺坂院長は東京大学経済学部、近藤委員長は東京大学工学部の出身...。偶然なんだろうけど(たぶん、きっと、願わくば)、東大は信用できないから、母校・東工大の方々に助けを求めているような...。
 で、アマゾンで、今回の関係者の方々が専門家として、どのような本を書かれているのか、探索してみると...
 まず、斑目委員長...

 教科書っぽい。寺坂院長は通産官僚出身で学者じゃないから、見つからないのは当然として、近藤委員長は...
やさしい原子力Q&A―そのしくみと安全性、チェルノブイリ、各種新型炉、核融合

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原子力の安全性 (新原子力シリーズ)

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原子力発電所で働く人々

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 原発安全問題の専門家らしい本をいろいろと書かれている。それでも、面罵されてしまったわかなのね。
 で、次に菅首相が選ばれた方々。まず、有冨正憲所長...
核燃料物質等の安全輸送の基礎

核燃料物質等の安全輸送の基礎

 こちらも安全の原子力の専門家らしい1冊。続いて、斉藤正樹教授...。アマゾンで見る限り、著書はないようだが、国立国会図書館サーチで見ると、このような論文を書かれていた。
・放射性核廃棄物の排出しない原子力システムに関する研究 - 国立国会図書館サーチ => http://t.co/ZjUvVpE
 先端的な研究をされているような方。でも、今回はちょっと間に合わなかったみたいな...。
 いずれにせよ、兵力の逐次投入というか、ボコボコと内閣参与を増やしていくというのは何なのだろう。それも増員は、友だちとか、母校の関係者とか、菅首相は縁を大事にされる政治家なのだろうか。
【やぶしらず通信・関連ログ】
菅首相はお友達に頼り始めた? 内閣参与に旧友。それもあるとは思うけど... -(3月20日) => http://t.co/fa9JV2p